起業するということpart.3

野口晃一

2012年09月13日 17:04

9月に入って早くも半ば。
今は秋刀魚も美味しいですね。
そろそろ新物の筋子やら秋の味覚の松茸とか。
自分は日本酒が好きで。。。
この時期は、本当に食べ過ぎてしまいます。
天高く馬肥ゆる秋、まさにその通りです(笑)。

今回は事業計画の作成についてお話をしていきたいと思います。
仕事、起業をするには必ず行わなければならない作業の一つです。
この作業は、起業をする上で一番楽しく、そして大事な作業であるともいえます。

事業計画とは、ある意味、仕事を進める上においての
未来予想図と考えてください。
現実的なことはもちろんですが、共に働くメンバーがいる場合には
夢も語る必要がある、と自分は考えています。
夢が無ければ、メンバーはついてきません。
起業当初は、うまくいかないことばかりです。
そんな時に、将来的にはこうなるんだ、という目標、夢がないと
何のために仕事をしているのか、わからなくなります。
自分ですらそうなのですから、メンバーにとってはなおさらそうです。

自分は事業計画の作成においては、2ヶ月ほど要しました。
おそらく第20案くらいは作ったと思います。
起業する前は、何にいくらかかる、なんてことは正直明確に分かっていません。
例えば、コピー機っていくらするかわかりますか?
月のランニングコストはいくらになると思いますか?
同業はどうですか?
実際わからないものです。

それに、始めてからの営業数字には、理想とのかい離は、半端ではありません。
最初に作った事業計画で進めていたら、今の会社はすでになかったと思います。
数字の部分においては、何度も練り直し練り直し、多少悲観的にするのが良いと思います。
起業のタイミングでどんな不測の事態が起こるかわかりません。
いきなり、同業が近くにできるかもしれません。
何かしらが壊れて余計な出費がかかるかもしれません。
会社は資金が無くなったらおしまいなのです。

リカバリー案も必ず考えておきましょう。
例えば、何かあった時に、手放す資産なども考えておきましょう。
お得、と思っても長期的なモノや固定費がかかるものは、
控えるべきだと考えます。
ただ、得てして、『セールスマンは長期的に考えればお得です』
なんてことを言ってきます。まんまと口車に乗らない様に。
本当のいいセールスマンは、『最初は最低限のものでいいと思います』
という方です。そういう人ならば、変なことはしません。
長く付き合えると思います。

ちょっと脱線しました。
よく、経営者の感覚で判断すればいい、なんて人もいます。
ただ、その感覚を持つ人はレアです。
大体は凡人です。
ですので、起業する前は、必ず事業計画を綿密に立て、ひとつひとつ
着実に実行していきましょう。
その着実さは、第三者も評価してくれます。
その評価が将来の信頼につながります。

もちろん、事業環境の変化により、計画を改めざるを得ない時も
来るかと思います。
その時は、前回お話した、企業理念を軸に軌道修正をかけてください。
繰り返しになりますが、商売は信用がすべてです。
儲かるから、とか利幅が高いから、という理由で計画を変えていたのでは
問題がありますし、信用されません。

客観的に見れば、『なんであの会社があんなこと始めたんだろう?』と思うことが
あるかと思います。
そんなにビジネスは甘くないですし、
かつ社会に役に立たない、立つことが出来ない会社は、淘汰されていきます。
そうならないためにも、しっかり想定しうること、目標にすべきことを事業計画に
落として、着実に行っていきましょう。